ヘコミのない板金でも傷を埋めるためにパテは必要なのか?

ヘコミのない板金でも傷を埋めるためにパテは必要なのか?

パテの役割は、一般的に「ヘコミを埋める」ためものとして使われますので、パテを使わずにサーフェイサーまでいく場合がほとんどでしょう。

しかし、傷が無いからと言ってパテを使わずにフラットな面が出せるのでしょうか?

現在の塗膜がどのような状態になっているのかを見極める必要があります。

旧塗膜の状態によってパテの有無は異なる

車やバイクでないにしろ、どのようなものでも現在の塗膜を削ってみてどれほどの厚さがあるか確かめなければなりません。

上っ面のクリアのみに傷がついたようなひっかき傷であれば、ポリッシャーによる磨きだけでも傷を消すことは可能ですが、傷

鉄板まで出てしまっているような傷であれば、その塗膜の厚さによりパテを使用するか使用しないかを判断する必要があります。

パテを使わない局面

軽自動車や大衆車など、比較的塗膜の薄い塗装の傷はパテを使わずにサーフェイサーのみで対応できるでしょう。
新車の状態から塗膜が薄いので、フェザーエッジの範囲を広く取り、可能な限りフラットな面を意識することでヘコミの無い傷でもパテ無しで対応が出来ます。

塗膜の薄いキズの修理方法

キズ面の段落としを広めに滑らかに行っていくと同時に、フェザーエッジを作っていきます。

傷を消すことをあまり強くは意識せずに、慣らしながら自然と傷が消えていくという感覚でしょうか。

塗膜の薄い傷の場合、#240または#180程度のペーパーから削り始め、最終的に#320まで番手を細かくしてサーフェイサーを塗装していきます。
サーフェイサーの回数はおよそ3回〜4回程度。

色が染まって2回程度塗装するイメージで良いでしょう。

パテを使う局面

仮に新車の塗膜であっても、外車や国産高級車の塗膜は厚く塗られていますので、フェザーエッジを広く取ってもサーフェイサーの塗膜のみでは、ヘコミ(歪み)が残る可能性が非常に大きいでしょう。

サーフェイサーを厚塗りするという手段もありますが、厚塗り後にラッカーパテなどをガイドとして使用しなければフラットな面を出すのは難しいでしょう。

特にDIYの作業ともなれば、パテ研ぎで使う当て板やペーパーの他に、水研ぎで使用する当て板やペーパーを新たに新調しなければならないため、費用がかさむといったデメリットが生じてしまうでしょう。

しかし、当て板に関しては一度購入してしまえば末永く使えるものですので、スキルアップのためにチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

塗膜の厚いキズの修理方法

外車や国産の高級車だけではなく、軽自動車などでも以前に修理してあり、パテなどで塗膜が厚くなっている場合には傷のみでもパテを使用した方が間違いは少ないでしょう。

サーフェイサーの研ぎが終わった後に、面が低いことに気付いてしまえば、もう一度パテからやり直しです。

パテは研いでいけば高いところは削れて無くなってしまいますので、不安があるようなら薄くパテを盛っておきましょう。

キズ面の段落としについては先ほど紹介した方法と同じように、広めにフェザーエッジを作っていきます。

その後、パテ(中間パテ·ポリパテ) を盛りサーフェイサーを塗装。

パテでフェザーエッジの段差が消えていますので、サーフェイサーは2回~3回程度塗装するだけで十分です。

この場合のサーフェイサーは歪み抜きの役割ではなく、吸い込みの変化を均一にするために塗装すると考えて良いので、あくまでも歪み抜きとしてのサーフェイサーはサブ的な役割と考えてください。

また、少し上級者向けの解説になりますが、パネル(キズやサーフェイサー)の場所によっては、フェザーエッジを広く取ることが出来ないもあります。

隣接するパネルに広範囲のサーフェイサーを塗装してしまえば、もう一枚パネルを塗装しなければならなくなるなど、非常に手間がかかってしまいます。

上塗り塗装時におけるボカシの範囲が広くなってしまうので、極力狭い範囲でサーフェイサーを留めておきたいですから、パテは使用せずにサーフェイサーを厚塗りして歪みを抜かなければなりません。

もしくは、ポリパテを薄く盛り、二回程度に分けてパテを研いで行くのが最善です。

慣れないうちはまずフラットな面を出せるようになってから、狭い範囲で修理が出来るようになるまで努力しましょう。