板金作業におけるパテのヘラ選びは、使用目的を明確にすることで作業性が向上する

板金作業におけるパテのヘラ選びは、使用目的を明確にすることで作業性が向上する

パテヘラの本来の目的は、パテを混ぜ合わせ、鉄板へパテを盛り付け、ヘコミを埋めていくためのものです。

パテヘラにも様々な材質や形状のものがあり、状況に応じて使い分けていけば自然とヘコミも綺麗に埋まり、フラットな面を出せるようになります。

ここでは、パテヘラの使い方のテクニックや、パテヘラの種類、使い分け方などを解説していきます。

局面に応じたパテヘラ選びが最も重要

パテヘラの種類は大きく分けて

  • プラスチック
  • 木材(桧)
  • ゴム
  • ステンレス

などに分類されます。

さらに細かく分類すれば、この4種類の中から大きさや硬さなども様々あり、どこにパテを盛り付けるのかによって使い分けていきます。

また、それぞれのタイプに三角形やバチ型、台形、長方形などがあり、パネルのヘコミや形状(アール)に合わせて使っていきましょう。

なかには自作をしてパテヘラを作ってしまう人もいますので、DIYでも作ろうと思えば作れますが、あまりオススメはできません。

数百円で購入できるものが大半ですから、その都度買い足していくのが理想的でしょう。

さて、それぞれの特性について解説していきます。

プラスチック状のパテヘラ

幅が3cm〜15cmまでのものが市販化されており、最も汎用性の高いヘラは7cm〜8cm程度の長さのあるヘラです。

それなりに大きな面にも使えますし、狭い面にも使える。

大きすぎればパネルの微妙なアールを拾ってしまい、平たくパテ付けができませんし、小さすぎれば何度も往復してパテを付けていかなければなりません。

何度も往復すればパテをフラットに盛れなくなり、いくつもの線が出来てしまいますので、パテ付けに合わせたヘラ選びは3往復分(8cmヘラなら25cm程度)のヘコミまでとしておきましょう。

木材(桧)状のパテヘラ

現在の自動車補修業界ではほとんどみかけなくなってしまいました。

一部の年配職人は未だに自作で木のヘラを使い続けていますが、さすがに時代遅れです。

もちろん木のヘラにも良い面はありますが、自作するにも時間はかかりますし、費用対効果は明らかに悪いでしょう。

少し話は変わり、現在の主な使用塗料は1液型の水性塗料です。

以前はベースコートも2液型でしたが、1液型塗料が発売されて作業性は凄まじく向上しました。

この2液時代を知らない世代もいますが、この世代に対して「2液を塗れないやつはヘタクソ」とレッテルを貼る人がいるのも事実です。

既に時代は水性になっているのですから、過去のことなどどうでも良いのです。

木のヘラも同様に、過去のものとなりつつありますから、わざわざ木のヘラを好んで使う必要もありませんからね。

ゴム状のヘラ

これは今でもプラスチックと同じくらい利便性が高く、非常に重宝されています。

プラスチックよりも柔らかいため、主にクォーター(リヤフェンダー)部分の逆アールなどで活躍してくれます。

基本的には柔らかいゴムヘラと、それよりも少し硬いゴムヘラがあり、どちらも局面に応じて使い分けています。

5年以上経った頃にゴムが少しずつ硬くなってきますので、硬いと感じた頃が買い替えのタイミングです。

プラスチックは使用環境により寿命は違いますが、1年保てば良い方で、比較的寿命は短いと言えるでしょう。

しかしこれはプロがほぼ毎日使い続けた結果ですので、DIYであれば半永久的に使い続けられると言っても過言ではないです。

ステンレス製のヘラ

小さなヘラは少なく、大面積をパテ付けする際に使われるのが一般的です。

とは言っても僕は持っていませんので、ステンレス製の違うものでも代用は可能です。

ちなみに長いモノサシのような物で代用していますが、全く不便はありません。

使い方としては、一般的なパテは左右に伸ばしていくのに対して、ステンレスは上から下へ伸ばしていきます。

いったん、プラスチックのヘラで全体的にパテを盛り付け、まだ柔らかいうちにステンレスのヘラで上から下へパテを伸ばしていきます。

両手で糸をピンと張った状態を想像してもらえると分かりやすいですが、その糸を下に下ろすようにしてヘラを動かしていけば必然とパテは平らに盛れていきます。

プラスチックのヘラで何度もパテ付けするのであれば、50cmほどあるステンレスのモノサシで一気にパテを盛り付けてしまった方が速いですからね。

まとめ

プロは様々なパテヘラを使い分けています。

DIYで板金を始めるのであれば、まず最初にプラスチックのパテヘラを。

次いでゴムベラ。

面積大きければステンレスと、状況に応じて使い分けていきましょう。

ちなみにそれぞれの使用頻度は

9:0.7:0.3

程度です。

ほとんどがプラスチックのヘラで、稀にゴムベラ。

ステンレスはそもそも大面積ですから、パネル交換になる場合が多く、使用機会はほとんどありません。

中古車は安く修理をして欲しいという以来のときくらいのものです。

とは言ってもステンレスのモノサシがなければ非常に困ってしまいますが。

パテヘラを1式全て揃えても3,000円程度のものですので、板金作業を行ってみたいと考えているのであれば、購入を検討してみるのも良いでしょう。