真夏の暑い日でも缶スプレーで綺麗に塗装する方法

真夏の暑い日でも缶スプレーで綺麗に塗装する方法

夏は気温が高く塗料の乾燥が非常に速いため、塗装に適した環境とは言えません。

夏用のシンナーを使って乾燥を遅らせる方法が一般的ですが、缶スプレーではシンナーの選択をすることは難しいです。

乾燥が速ければ塗装の肌がガサガサになってしまい、ゆず肌の原因ともなりかねません。

ここでは、気温が高く塗料の乾燥が速い場合に効果的な塗装方法の解説をしていきます。

そもそもなぜガサガサになってしまうのか?

適正な距離、スピードで塗装していれば塗装範囲がガサガサになることはありませんが、その周辺に飛んだミストがガサガサになり、そのまま乾燥してしまいます。

何度も吹き重ねるうちにガサガサの上へ新たにガサガサが乗り、取り返しがつかなくなってしまうでしょう。

サーフェーサーはパネル全体ではなく補修箇所のみに塗装するものですから、サーフェーサーの色を染めようと何度も塗装を重ねていくうちに周辺にミストが溜まり、ツルッとした仕上がりにはならなくなってしまいます。

夏場の暑い時期は塗料の乾燥が速いため、缶スプレーで塗装を行うには非常に難しいとされています。

ですが、周りがガサガサになる現象もちょっとしたテクニックを使えば防ぐことができます。

アンダークリアを塗装する

あまり聞き慣れない言葉ですが、プロは塗装前に必ずアンダークリアを塗装します。

周辺がガサガサになる原因は、乾ききったボディの上へミストが積み重なることによって大きなガサガサへと発展してしまいます。

あらかじめボディを湿らせておき、ミストがクリアに馴染むようにサーフェーサー周辺にアンダークリアを塗装しておくのです。

その日の気温や塗装ブースの作り、工場の風通しなどによってブース内の温度は40度以上になることも珍しくありません。

あまりにも暑い日にはサーフェーサーの周辺だけではなく、補修箇所も含めて全てにアンダークリアを塗装してしまうこともあります。

クリアの上へベースコートを塗装すると、メタリックやパールなどの粒子が泳いでしまい、ムラの原因となることもありますが、ムラになったらそのムラを更に上塗りして色を染めてしまえば良いのです。

しかし、アンダークリアとはなんだ?と言うことですが。

シンナーの量を増やし、極限まで薄めたクリア

仮に主剤に対してシンナーを30%入れるのが通常だとすると、80%〜90%ほどシンナーを入れて極限まで薄くしておきます。

クリアの厚みがあると先ほどのメタリックが泳ぐ原因にもなりますので、薄く塗り、乾けば新たにアンダークリアを塗装していくという方法です。

しかし、缶スプレーではシンナーの希釈率を変えることはほぼ不可能ですから、このテクニックは使えません。

ではどうするのか?

ボカシ剤を使う

クォーターパネルなどを塗装する時は、ほとんどの場合屋根に近いところでクリアをボカして塗装します。

このボカシ剤は希釈率が80%〜90%程度まで薄められていますので、アンダークリアとしては最適とされています。

プロでもアンダークリアの代わりにボカシ剤を使う人がいますが、僕はクリアを薄めて使うタイプですので、プロでも塗装方法は様々です。

さて、アンダークリアを塗装したからと言っても、サーフェーサー周辺がガサガサにならないというわけではありません。

安心していつもと同じように塗装していては、また同じように周辺ガサガサになってしまう可能性があります。

念には念をというつもりで、もう一つテクニックを使っていきましょう。

塗装範囲を少しずつ広げていく

アンダークリアを塗装し、サーフェーサー部分に色を塗っていく。

2回ほど塗装したらその周りへもう一度アンダーコートを塗装。

ベースコートの上へアンダークリアを塗装することはタブーですから、色を塗った周辺ギリギリまでアンダークリアを塗装するということになりますね。

しかし、なんども同じように塗装を繰り返していけば、アンダークリアの薄い箇所はミストの馴染みが悪く、ベースコートがガサガサになることもあります。

2回ほど塗装して少し色が染まって来たと感じたら、ほんの少しだけ塗装範囲を広げて飛んだミストを塗料で埋める要領で塗装していきましょう。

少しずつ広げ、アンダークリアは少しずつ狭くしていく。

これで塗料がガサガサになることは防げます。

あとはゆず肌にならないようにクリアを塗装していくだけですから、ベースコートは綺麗に塗装できるでしょう。