なぜ新車の塗装が剥がれてしまうのか?剥がれてしまった場合の対処法とは

なぜ新車の塗装が剥がれてしまうのか?剥がれてしまった場合の対処法とは

新車でも中古車でも30年前の車でも、剥がれる車もあれば剥がれない車もあります。

同じ車なのに塗装の状態が全く違うことも。

その車が修理してあるかどうかではなく、どういった手順、工程、環境などによって、塗装が剥がれるかは決まってしまいます。

剥がれる原因も1つだけではなく、様々な原因が考えられますので、それぞれ詳しく掘り下げていきましょう。

なぜ塗装は剥がれてしまうのか?

原因が知りたい気持ちもありますが、そもそも塗装が剥がれる原理(密着する原理)を知らなければ、また再発してしまう可能性もあります。

まずは塗装に関する初歩的な説明です。

指に塗料が付いてすぐには剥がれてくるということはありませんが、時間が経てば落ちてきます。

マニキュアが良い例ですが、マニキュアが爪に塗られている状態で爪に傷が付けば、塗装が割れてマニキュアが剥がれてしまいます。

この剥がれを防止するために、車などを塗装する際には表面に無数の細かい傷が付けられています。

この傷に塗料が入り込み、多少の衝撃では剥がれないような密着となり、車などの塗装は長期間密着されているのです。

反対にこの傷を付ける工程を省いてしまえば、すぐに剥がれ落ちてしまい、飛び石な土が当たれば走るだけでベリベリと剥がれ落ちてしまいまうでしょう。

新車の塗装が剥がれる原因

これはまず間違いなく、新車の塗装ラインでの不良です。

新車は必ず「剥離試験」と呼ばれる試験を行い出荷されていますが、同じラインで製造されていても品質の違う製品が出来上がることがあります。

製造業の方は十分理解できると思いますが、料理などでも同じように作ったつもりでも味が違うということが少なからずあるでしょう。

それもレンジでチンするだけなのに、前回と何が違ったのか分からないような。

車は大量生産されるものですから、毎回「剥離試験」を行い、決められた台数を生産した後、抜き打ち的に大きな検査が行われます。

この検査でなんらかの問題があった場合、原因を追求して、いつからその問題は発生していたのかというところまで突き詰めていかなければなりません。

この問題点が長期間だということが判明すれば、既に出荷してユーザーが新車として乗っている可能性もあります。

こうなればリコールとして届け出て改めて塗装のやり直しとなってしまうのです。

この塗装剥がれも、1台や2台ではリコールとして認められない場合も多いでしょう。

数百台の報告が上がってようやくリコールとなるわけですから、仮に日本で1件目の報告だとしても対応してもらうことは難しいです。

ではどのようにして対応してもらうのか?

同じ車種に乗っている仲間を探す

身近にいれば良いですが、いても数台です。

SNSや掲示板などで同じ車種、同じ年式、同じ色の車に乗っている人を見付けましょう。

新車の塗装ラインは同じ色の車ばかり塗装し続けていますから、トラブルになるのも同じ色の車です。

さらに、車種が同じであれば同じ塗装ラインで塗装されている場合がほとんどですから、こちらも同じ車種である方が確実です。

自動車メーカーは様々な色を発売していますが、そのほとんどは同じ色を違う車に塗っています。

特にパールホワイトは数十年も同じ色名(カラーコード)で塗装され続けていることも珍しくありませんので、同じ車種、同じ色、同じ年式でなければ塗装剥がれの車種には該当しないでしょう。

検索窓に

車種 塗装剥がれ

とでも入れてみてください。

同じように塗装が剥がれて悩んでいる人たちがたくさん見つかります。

このような意見を上げていけば、メーカーも対応せざるを得なくなり、無償で塗装のやり直しをしてくれるのです。

塗装不良でも新車と交換することは不可能

本来、塗装というのは付加価値であり、必要最低限で良いものです。

白でも黒でもなんでも良いのです。

錆びなければそれで良いものを、あえて上質に見せるために塗装という付加価値を提供して販売しているものですから。

タイヤやドアが無ければ車は安全に走ることは出来ませんが、塗装は安全性を考慮するためのものではありません。

あくまでも美観。

美観が損なわれた程度で車の走行に支障をきたすわけもありませんから、もちろん新車との交換は不可能です。

直せばそれで済むのですから。

新車の塗装と板金塗装屋さんの塗装、どちらの品質が高いのでしょうか?

新車は全て同じ条件のなかロボットによって塗装されていますから、多少のトラブルがあってもロボットは気付かずに塗装を終えてしまいます。

塗り上がった塗装が綺麗であれば、塗装の検査官もディーラーの販売員も新車を購入したユーザーも、その瞬間には誰も気付かないのです。

誰も気付かないからこそ、納車された新車が後々トラブルに見舞われる。

それを直すのが板金塗装工場の仕事です。

一台一台、車の状態は違う

新車であっても同じです。

保管されている条件が変われば、太陽による日焼け具合も変わって色が違ってくるのです。

外したドアを同じ色の違う車に付けてみてください。

ビックリするくるい色が違いますから。

新車はまっさらの綺麗な状態の鉄板に塗装していきます。

板金塗装屋さんは、この塗装剥がれというトラブルになった車を見て、どの程度の損傷なのか、目に見える箇所だけの損傷なのかなどを見極めていきます。

プロが見れば塗装の状態は判別可能です。

考えられないほど近くで見ますし、様々な角度から塗装の状態を判別する。

剝がれた原因が分かれば、ボディ全体にその影響が出てくる可能性もありますから、最悪の場合は全ての塗装を剥がして再塗装しなければなりません。

これを見極めるのもプロの仕事です。

新車の塗装品質が悪いとは言いません。

しかし同じ条件でしか塗装できないなか、小さなトラブルを見落として塗装剥がれに繋がってしまえば、新車の塗装が最高品質だとは言い切れませんよね。

良い条件で塗装されることで最高の塗装が出来上がる。

板金塗装屋さんは、良い条件を作り出して塗装していく。

どちらが優れているかはあなたの想像にお任せします。

僕はロボットみたいに綺麗には塗装出来ませんが。