難しくてムラになるつや消しも必ず綺麗に塗装ができる方法

難しくてムラになるつや消しも必ず綺麗に塗装ができる方法

つや消し塗装は一般的な艶のある塗装と違い、ムラになったりガサガサになったりと一面綺麗なつや消しにすることは非常に難しいです。

小さなものを塗装するのであればムラがほとんど目立たないため、パッと見は綺麗に見えますが、ボンネットなどの大きなパネルを塗装すると、明らかなムラになっています。

ムラになる原因やその対策について説明していきます。

つや消し塗装はなぜムラになりやすいのか

つや消しだけではなく、メタリックもムラになりやすいですね。

これは、つや消し塗料に含まれる「フラットベース」と呼ばれるつや消し剤が悪さをしているのです。

メタリックのアルミ粒子と同じように、フラットベースも黒などの色よりも重い性質があります。

塗料の中に色以外の物が含まれていれば、塗装した際にその重さにより沈んでいきます。

つや消し塗料を厚塗りすれば塗装の中でフラットベースが沈んでいき、黒などの色は表面に見えたままです。

これがつや消し塗装がムラになる原因です。

メタリックも同じような原理ですが、ここではつや消し塗装の方法紹介していますので、気になる方は別記事でメタリックがムラになる原理を解説しています。

そちらを参照してください。

https://diy-paint.com/archives/1172

では、つや消し塗装をムラなく塗装するためにはどうすれば良いのか?

全てを均一に塗装する

突き詰めれば不可能です。

新車の塗装ロボットでも均一ではありませんから、人間の感覚で均一に塗装することは不可能。

しかし、なるべく均一に塗装してムラを分かりにくく塗装していけば良いのです。

塗りすぎればフラットベースが沈んで艶が出てしまう。

塗り込みが浅ければガサガサになってしまい、艶が消える前に塗装が出来上がって後戻りはできません。

手の動かし方や塗装物との距離を一定にして動かしていけばムラにはなりません。

塗料の重ね幅も離れ過ぎれば線状に艶が出てしまい、重ね幅が狭ければ厚塗りになりすぎてしまい、フラットベースが沈んでしまいます。

原理では分かっていても、実際にやってみるととんでもなく難しいのがつや消し塗装なのです。

常にハーフウェットを心掛ける

ガサガサでも塗り過ぎでもダメ。

重ね幅が狭くても広くてもダメ。

艶のある塗装では塗りすぎて垂れてしまうことはありますが、垂れても修正は可能です。

つや消し塗装は垂れるほど塗るなんてことは絶対にありえませんし、仮に垂れたとすれば、もう一度塗り直す以外の方法は無いのです。

さて、原理は分かりましたが、綺麗に塗装できないかもしれない。

万全の状態で塗装していきましょう。

塗装の間隔をあける

例えばつや消しの黒を塗装するとして、はじめからつや消し黒を塗り込んでいくのでは効率が悪すぎます。

ラッカースプレーのように、塗り込んでも塗り込んでも艶が出ない塗料ではなく、塗り込めば艶が出てしまう塗料を塗装しているのですから、間隔をあけることは非常に大切です。

重ね塗りをした時にその下の塗料が乾燥していなければ、上塗り塗料を吸い込んで次第に艶が出てしまいます。

一度塗装したあと10分ほど間隔を開けて再度塗装していくようにしましょう。

10分ではなく20分でも1時間でも良いです。

しかし半日や一日といった長時間の間隔は、塗料の密着力を極端に弱らせてしまうため、ある程度の時間で留めてください。

湿度の高い日、暑い日は避ける

湿度が高ければ塗装の膜の中に水分が入り込み、塗料の揮発速度が遅くなってしまいます。

空気が乾燥していれば、塗料に水分が含まれたとしても塗料が揮発する前にそのほとんどは蒸発していきます。

しかし、水分が多ければ蒸発する前に塗料が乾燥してしまい、ハンテンのようなムラになってしまうでしょう。

暑い日がなぜつや消し塗装に向かないかと言えば、ガサガサになる可能性が非常に大きいからです。

クリアなどの厚塗りする塗料であれば、塗装ミストも厚塗りすることで綺麗に消えていきますが、つや消し塗料は厚塗りできません。

ハーフウェットで何度も塗装し続ければ、大量のミストが小さな粒になり、その上からハーフウェットで塗装することでムラになってしまいます。

ちなみにこの状態でクリアを塗装すればゆず肌の原因となりますので、明らかにミストが溜まりすぎている状態です。

暑すぎる日は避けて塗装しましょう。

とにかく時間をあけて塗ること

今まで書いてあること全部やったけど出来ない!

という人。

もっと時間をあけてください。

特にベースの色(黒など)を塗装し、つや消しを塗る工程の一発目です。

色を染めるために何度も塗装し続けていたかと思いますが、塗装は重ねれば重ねるほど乾きが遅くなります。

表面は乾いていても内側は乾いていないため、上塗りをすることでフラットベースが沈み始めてしまいます。

指で触って大丈夫。ではなく、ゴシゴシ触っても塗装に影響がないほどまで乾かしてください。

1時間も置けば十分に乾いているでしょう。

しかし、つや消しを塗装した瞬間、乾いているか乾いていないかの見極めが非常に難しいです。

そのまましっとりとなれば乾いていない。

しっとりとなり、塗装した周りのミストが白く濁って見えれば下地は乾燥している証拠です。

何度チャレンジしてもムラになる場合のほとんどが、急ぎすぎているためにムラになる。

焦らずゆっくり塗装していけば、比較的綺麗なつや消し塗装ができますので、必ず長めの時間をあけて塗装していきましょう。