車の塗装に関するクレームは、発見次第すぐに伝えなければ対応してもらえない

車の塗装に関するクレームは、発見次第すぐに伝えなければ対応してもらえない
事故などで車を修理し、ふと修理した箇所を見てみると違和感を感じることがあります。
あまり艶が無い。
塗装がデコボコしている。
針で刺したような穴が空いている。
これらのほとんどは修理を行った際に発生するトラブルです。
どのような条件であればやり直しをしてもらえ、どのような条件ではやり直しをしてもらえないのでしょうか?
また、修理後からどの程度の年月が経過すると対応不可能となるかなど、修理後の再補修についてお話していきたいと思います。

再補修に対応出来るのは、およそ3年〜5年

車だけではなく、家電などの電化製品にも保証が付くものですが、車の修理に関しては保証があるということはほとんどありません。
部品本体に保証はありますが、板金や塗装というのは技術であり、絶対的な仕上がりを保証できるものではないからです。
機械が同じように動いているわけではなく、変形したパネルを復元したり、様々な気温や湿度の中で塗装をしていかなければなりません。
このような状況では、必ずしも同じ品質の作業が出来るのかと言えば、まず不可能でしょう。
一流の料理人でも、料理ごとに同じ味を作り続けることを心掛けていますが、100%同じ味ではありません。
仕入れた食材の変化や自分自身の体調不良によるものなど、人間が作業している以上、二度と同じ物は作れないのです。
しかし、同じものを作らなければクレームになり、もう一度作り直しとなるでしょう。
板金や塗装も同じように、綺麗に仕上げたつもりでも、人間ですから見落としてしまう場合もあります。
料理と同じように、塗装も日に日に劣化していくものです。
年月が経ち、周りとの違いが分からなくなるほど劣化してしまえば、再補修どころではなく、もう一度費用を払って修理しなくてはなりません。
塗装が5年しか保たないと言うことではなく、常識的な範囲ではおよそ3年〜5年が目安と言うこと。
業者側からしてみると、その間に他の工場で修理したのではないかという疑問を抱いてしまう場合もあります。
業者側がすんなりと認めるには、やはり早ければ早いほど良いと言うことです。

再補修してもらえない事例

いくつかありますが、代表的な例を挙げていきます。
例えば安く修理を依頼した場合は、まず再補修は不可能と考えてください。
ディーラーなどで見積もりをもらい、15万円の修理費用を提示されたとしましょう。
民間の板金工場へ行き、相談すると12万円。
なんとか10万円以下で修理をしてもらえないかと説得します。
板金屋さんも了承はするでしょうが、綺麗な仕上がりは期待しないで欲しい。と言うような条件を出してきます。
これは当然のことで、部品の価格ではなく技術を売って商売しているのですから、売り物の値段を下げるには品質を下げるしかありません。
アウトレット品や賞味期限間近の食材、変形している食材も同じです。
品質や見た目に違いがあるため、正規の価格では取引できないために安く流通しているのですから。
板金や塗装は、手間をかけることで少しずつ綺麗な状態へ復元されます。
この手間を減らし時間を削減すれば、品質は落ちますが料金は下げられます。
しかし完全な状態ではないため、ユーザー側がその品質に満足しなければならないのです。
おそらく業者側も正規の料金で修理をし、しっかりと補修をしたかったのではないでしょうか。
せっかく直すのですから、自分の技術を褒めてもらえるチャンスです。
そこを敢えてユーザー側の意向によって本領発揮することなく、それなりの仕上がりで済ませているのですから。

安さが売りの業者は要注意

安く直すことを売りにしている業者もいます。
技術が高ければ、口コミやSNSなどですぐに評判は広がります。
しかし技術は高くなく、料金だけで勝負をしている業者は「安い」という理由でしか認知されていないため、その広がり方もごくわずかでしょう。
本当に大切な車であれば、数百キロ離れた工場でも修理をお願いする人もいますが、修理に安さを追給するのであれば交通費だけでマイナスになってしまいますから、近場だけのお客さんしか集まりません。
事故や修理と言うのは頻繁に起こるものではなく、数年に一度有るか無いかのものです。
数年に一度の修理を近場のお客さんだけで補おうとしても、やはり数には限界があるでしょう。
このような業者でもやり直しには応じてくれるでしょうが、見るからに嫌そうな顔をしています。
料金勝負の仕事ですから、一度でもやり直せば大赤字です。
結局のところ、安く修理をすると言うことはノンクレームノンリターンであり、それなりの仕上がりしか求めてはいけないのです。

正しい板金塗装工場の選び方は?

これは本当に難しいです。
綺麗な工場で従業員の制服もきっちりしている。
ホームページも備えていて、サービスルームのような接客スペースも完備されているような工場でも、悪質な業者もいます。
反対に、ホームページなど一切無く、あるのは固定電話とファックスのみ。
従業員はおらずに一人で工場を切り盛りしているようなところでも、仕事にこだわり続ける職人はいます。
会社の規模が大きくなればなるほど役割は分担され、仕事の流れもルーティーン化してきます。
一人がミスをすれば全員に降りかかりますから、多少のことは目をつぶってそのまま仕事を進めてしまう場合もあるでしょう。
その点、一人で作業していれば、誰に迷惑をかけることもなく、自分の満足の行く結果が得られるまで追求できるのですから。
大規模の工場が悪いと言っているわけでもなく、小規模の工場が良いと言っているわけでもありません。
しかし、人が多ければ多いほどマニュアル通りの仕事になりますから、ユーザー個別に対応することは難しくなるでしょう。
個人的には3人〜4人程度の小さな板金工場で、なおかつ設備や工場内が綺麗な環境であれば信頼性は高いと思います。
小規模経営にも関わらず、技術の安売りをしないために価格を下げない方針というのも大切です。
ディーラー規模の大きさになれば、価格を下げないのは「決まりだから」の一点張りです。
板金と言うのは、全く同じ修理をするということは絶対にありません。
決まりごとだから安くしないのではなく、その都度修理内容は違うのですから、何も決まっていないのです。
板金塗装にマニュアルはあっても、それはあくまでも参考資料です。
修理を行う業者選びというのは本当に難しいものですよね。
出来ればクレームなど言いたくもありませんし、業者側もクレームとして扱いたくもありません。
しっかりとプライドのある工場で修理してもらうことで、板金や塗装のトラブルは防げるでしょう。