突然発生するブリスター現象とは?塗装が剥がれるメカニズムと対応策

突然発生するブリスター現象とは?塗装が剥がれるメカニズムと対応策
車をマメに洗車している人であればすぐに気付きますが、自分では洗車しない人や全く洗車しない人などはブリスターが大きくなるまで気づかない場合がほとんどです。
一度ブリスターが発生すれば簡単に直すことは不可能ですし、相応の手間と費用が発生します。
しかしなぜブリスター現象は起きてしまうのか?
現在、ブリスターの状態はどのようになっているのかによって対応は変わってきます。

ブリスター現象とは?

一言で言えば、塗装剥がれです。
どのような状態、条件で剥がれたかによって名称は変わってきますが、ブリスター現象とは塗膜内部に水分が侵入し、塗装が剥がれてしまう現象。
下地処理の段階で水分が抜けきらないまま次工程へ移り、そのまま塗装してしまうことで塗膜内部の水分が行き場を失い、塗装が剥がれてしまいます。
水が蒸発し、水蒸気になることで体積が1700倍も大きくなるのですから、ピッタリと塗膜でフタをされていた塗装が内側から割れてしまうのです。

ブリスター現象を放置すると

一度塗装が割れて剥がれてしまえば、スピードの遅いドミノ倒しようにジワジワと剥がれ続けていきます。
はじめは針の穴のような小さな割れですが、そのまま放置してしまうことで徐々におおきくなり、最終的には数十センチまで剥がれが広がるでしょう。
塗装の最上部、トップコートのクリアだけが剥がれているのであれば、そのまま放置してもサビに繋がる心配はありませんが、鉄板の上に直接塗装されているサーフェイサーなどのプライマーが剥がれてしまえばすぐに錆びてしまいます。
見極め方としては、剥がれた塗装の下地がどのような色になっているかです。
補修した箇所がブリスターによって剥がれれば、パテやサーフェイサーのグレーが出てくるでしょうし、塗装だけをした箇所は下地の色が出てくるでしょう。
鉄板さえ出ていなければ、錆に繋がる可能性は低いですから、錆の心配をする必要はありません。
しかし、補修した箇所が剥がれてきているのであれば、せっかくお金を払って直したにも関わらず、塗装不良によってトラブルになっている状態は気持ちの良いものではありません。

補修した箇所の塗装が剥がれた場合は、やり直ししてもらえるのか

補修から2,3年程度の年月までであれば無料で再補修してもらえるでしょう。
5年ほど経過すると、やり直してもらえないことはないですが、あまり良い顔はされないかと思いますね。
5年前に修理した車の記憶が無いというのも1つの原因ですが、5年経過すれば塗装は劣化してしまうものです。
これは「塗装は5年保たない」と言っているのではなく、様々な要因によって5年保たないこともあると言うことです。
例えば、梅雨時期の湿度の高い日に塗装してしまった場合や、安く修理を依頼した場合によく見られます。
温度と湿度を徹底的に管理できる塗装ブースであれば季節に関係なく同じ条件で塗装はできますが、ほとんどの工場はこれほど高級な塗装ブースを導入していません。
なかにはビニールブースだけで塗装するところもありますから、温度は上がる一方でホコリ対策として水を撒けば湿度もあがる一方です。
梅雨時期だからと言って作業を中止にするわけにもいきませんから、仕方なく塗装を進めた結果、ブリスター現象の1つの原因となってしまうのです。
その一方で、安く修理を依頼した場合はスピード重視の作業になってしまいます。
外観は綺麗に見えますが、場合によっては塗装内部にトラブルの原因となる異物(水分含め)が残っている可能性も捨てきれません。
この2つは必ずトラブルになるわけではなく、ただその確率が上がるということですので、トラブルにならない場合もあることは理解してもらえればと思います。

自分で修理することは可能なのか

不可能ではありませんが、一般的な補修よりも難易度は高いです。
塗膜がどこまで剥がれているのかという見極めは、しっかりと目を凝らして確認していかなければなりませんし、再発防止のためにブリスターに対する知識と経験が必要です。
見た目は綺麗に直ったとしても、実は塗装内部に小さな剥がれが残ったままで、そこからまた塗装が割れる可能性も少なくありません。
ただ塗装するだけではなく、補修となれば難易度は恐ろしいほどに上がってしまうものです。
それでも自分で補修したいという方。
タッチアップなどしても全く意味はありません。
すぐにその周りが剥がれてきてしまいます。
剥がれた箇所とその周辺にペーパーを当て、剥がれが完全に無くなるまでペーパーを当て続けます。
フェザーエッジが綺麗に現れればそこから先は剥がれることはありませんので、必ずフェザーエッジを綺麗に作るようにしましょう。
フェザーエッジが綺麗に作れても、ペーパーを当てている途中で段差ができてしまうことがあります。
これは確実に塗装剥がれですから、その箇所もしっかりと段差を落としてフェザーエッジを作らなければなりません。
最終的に綺麗なフェザーエッジができれば、サーフェイサーを塗装して本塗装に移っていきます。
塗装剥がれの補修は思っているよりも手間がかかりますし、剥がれた箇所とその周りで歪みが出やすいため、難易度は高いです。
DIYで塗装を学んでいくのてあれば、どのような補修も必ず通る道です。
やらなければスキルアップには繋がりませんから、まずはやってみることですね。
失敗してプロに直してもらえば高く付きますが、それもまた勉強として1つの学びになるでしょう。