つや消し塗料を作ることは可能なのか?

つや消し塗料を作ることは可能なのか?

艶消し塗料は缶スプレーで行うことが一般的であったり、スプレーガンで塗装する場合でも、艶消しクリアと呼ばれる塗料を使用して塗装することが大半です。
本来、自動車用塗料というものは、メタリックなどの一部の塗料を除き、塗装するだけで艶が出るように作れています。
軽トラなどの白や商用車の白などはクリアコートすらされていない状態ですので、白を塗装するだけで艶がある状態に仕上がっています。
艶消し塗装はカスタムなどにおいて圧倒的な人気を誇っており、バイクや車の部品を艶消しブラックに塗装するユーザーも多いでしょう。
缶スプレーを使用して塗装するのであれば限られた本数しか用意できないため、足りなくなって新たに買い直さなくてはならない場合も少なくありません。
自分で艶消し塗料を作るために、何が必要なのかおさらいしてみましょう。

艶消し塗料はフラットベースを入れる

塗料(顔料)に対してメーカーの定める規定量のフラットベースを入れていきます。
イサム塗料のコモという塗料を引き合いに出しますと、塗料100に対してフラットベースを100~120%程度入れることによって艶消し塗料を作ることが出来ます。
コモは5:1の塗料ですから、塗料に対して20%の硬化剤を入れた後。フラットベースを100%ほど追加していきます。
シンナーも100%程度とかなり大量に入れることが推奨されていますから、本来の塗料よりも数倍多い量になってしまうでしょう。
一般的には、塗料100、硬化剤20、シンナー30程度ですが、艶消しの場合は塗料100、硬化剤20、フラットベース100、シンナー100と、通常の塗料は150であるのに対し、艶消しは320ほど作られてしまします。
塗料を作る際には、大量の艶消し塗料が出来てしまうということを頭の中に置いておき、塗料を作り始めるとよいでしょう。

フラットベースの配合量に応じて艶が決まる

100%~120%のフラットベースを配合すると、「全消し艶」と呼ばれる一般的な艶消し塗装の艶になります。
この配合量を80%程度まで減らすことにより、8分艶となり若干の艶を感じられるようになります、
50%や30%と減らしていくにつれて半艶や三分艶ちなり、好みの艶に調整できるため、様々な物に対して塗装艶を合わせられる事がフラットベース最大のメリットです。
気を付けなければならないのは、フラットベースやシンナーを120%以上入れてしまうと塗装がひび割れのようになってしまい、ムラだらけになってしまいます。
一度ひび割れてしまった塗装は削り落とすしか解決方法はありませんので、絶対に入れすぎないように注意しましょう。
ベースコート塗装後にフラットベースを入れる
フラットベースとシンナーが大量に入っていますから、作られた塗料はほとんど透明に近いです。
何十回塗装しても色は染まらないほど透明ですので、必ずベースコートを塗装して色が染まってから上塗りしていきましょう。
ベースコートは艶がある塗料の方が耐候性や耐久性が高いですから、ベースコートの色は艶のある塗料を塗装するようにしてください。
メタリックなどはクリアを塗装しなければ艶を出すことは不可能ですので、メタリックを塗装するのであれば通常通りにムラなく塗装することだけを心がけて塗装します。

クリアにフラットベースを入れるのが最も良い

ベースコート自体にフラットベースを入れても艶消し塗料を作ることはできますが、難しい艶消し塗装で艶を均一にすることは難しいです。
フラットベースの性質上、塗料よりもフラットベースの方が重く、厚塗りすればフラットベースが沈んでしまい、沈んでいる箇所と沈んでいない箇所でムラになってしまいます。
たとえば黒であれば、フラットベースが沈んだ箇所は表面に黒が現れ、黒い色の艶が見えてきます。
この色をクリアに変えてあげることで、表面に色が出てくることもありませんから、ベースコートにフラットベースを入れるよりも綺麗に仕上がりやすいということになります。

フラットベース入りの艶消し塗装は難しい

これはプロでもそうなのですが、フラットベースを入れた塗料で全塗装することはまずあり得ません。
乾燥速度の関係で必ずムラになってしまいますから、フラットベースを入れて艶消し塗装を行う場合はバンパー程度の小さな部品までしか塗装しません。
では全塗装をする際になにを使うのかと言えば、メーカーが販売している「艶消しクリア」です。
艶消しクリアで塗装すればほとんどムラも無く、ザラつきも抑えられて綺麗に塗装することが出来ますが、少しばかり高いのが難点です。
しかし、フラットベース入りのクリアで全塗装して失敗し、やり直す手間と費用を考えれば、一度で塗装が完了する艶消しクリアを選択していた方が気持ちも楽です。
仮に失敗して後日やり直しになったとしても、既に艶消し剤が配合済みの塗料ですから、艶感もほとんど変わらずに塗装できる点も大きなメリットです。
小さな部品であればフラットベース。
大きな部品であれば艶消しクリアをチョイスしていきましょう。