自動車板金でパネルを切り貼りする際の注意点

自動車板金でパネルを切り貼りする際の注意点

クォーターパネルのタイヤハウス周りやロッカーパネル(サイドシル)など、一度でもぶつけると隙間から水が入り込み、知らぬ間に鉄板が錆びてボロボロとパネルが剥がれ落ちてしまいます。
こうなる前に処置しておくのがベストですが、錆は内側から発生するため、塗装が剥がれた頃には鉄板はボロボロになっているでしょう。

錆による腐食は、パネル1枚交換ではなく部分補修が一般的

 

鉄板が錆びてボロボロになってしまった場合は、部分的に交換することが一般的です。
事故によってインナー側まで入ってしまったわけではないので、新品パネルを購入するのではなく、いらなくなったフェンダーなどのパネルを使って切り貼りしていくでしょう。
まずはサビの確認からですが、ドライバーなどで突くだけでもボロボロと突き刺さっていきます。
突き刺さらなくなるところまで全体的に穴を広げ、ベルトサンダーで周りのサビを落としていきましょう。
この際に、少しでも鉄板を残そうとなるべく小さな範囲しか削らないのは絶対にNGです。
ベルトサンダーで削ったことにより、表面はサビではなく鉄板がむき出しの状態になっていますが、裏面はどうでしょう?
ほとんどの場合、内側から覗くことはてきないため、状態を確認することは出来ません。
見た目が綺麗だからと言っても、内側まで錆びてしまっていることがほとんどですから、わずかな鉄板の残りなど気にせずにおもいきりベルトサンダーで削り倒しましょう。

切り出しは穴の大きさよりも大きめに

切り出した鉄板が穴よりも小さければ、余計な箇所まで溶接する手間が増えてしまいます。
まずは適当にそれっぽい形に切り出し、仮合わせをしてベルトサンダーで徐々に削っていきます。
何度も削り続けると鉄板が熱くなってしまいますから、鉄板の中心部などに細い鉄の棒を溶接で仮付けすると便利です。
利き手と反対側の手で棒を持ったまま、ベルトサンダーで削るのも簡単ですし、なによりもサビ穴にピッタリとはめ込めるようになります。
少しずつ鉄板をサビ穴の大きさに近付けていきますが、穴よりもほんのわずかに大きくするのが好ましいです。
本来であらばジャストフィットする鉄板の形に切り出したいところですが、小さくなってしまっては溶接する箇所が増えてしまうだけです。
少しだけ大きめのサイズに切り、強引に押し込んで切り出した鉄板を引っ張りながら、各部溶接で仮付けしていきましょう。
この際、内側は2度と手を付けられなくなってしまいますから、防錆のためにサビ転換剤を塗っておくと良いでしょう。
溶接した熱で剥がれてしまいますが、何も処理しないよりは圧倒的にサビの発生率が違います。

溶接は必ず点溶接で

ほとんどの人が半自動で溶接するとは思いますが、溶接の熱で鉄板は引っ張られ、縮んでしまいます。
片側を軽く仮付けしたら、反対側を仮付けします。
立て続けに溶接してしまうと、周りのパネルが考えられないほど歪んでしまいますから、タイヤのボルトを締める時のように、遠いところから順に溶接していきましょう。
溶接した跡をベルトサンダーで削りますが、点溶接ではうまく溶け込んでいないことも少なくありません。
穴が空いてしまった箇所をもう一度溶接し、ベルトサンダーで削るという作業を繰り返していきます。
綺麗に溶接が終わり、穴がなければパテを盛っていきますが、溶接した周辺のパネルの歪みをしっかりと確認し、十分なフェザーエッジを作ることを心がけましょう。