塗装中に付いたブツの取り方と、塗装後に取れるゴミと取れないゴミの見分け方

塗装中に付いたブツの取り方と、塗装後に取れるゴミと取れないゴミの見分け方
新車の塗装ラインであっても必ずゴミは付着しますから、塗装作業中に不純物をゼロにすることは不可能です。
板金工場の1,000万円のブースでも青空塗装でも、ゴミの量が違うだけで必ずゴミは発生しています。
塗装後にゴミを取り除けなければもう一度再塗装となってしまいますから、塗装中にゴミの状態を見極めて、再塗装の無いように塗装していくのが綺麗に塗るポイントです。

ゴミは専用のカッターや耐水ペーパーで除去していく

塗装のゴミを取り除く方法として、最もメジャーなのは耐水ペーパーです。
#1200〜#1500程度の番手が適しているでしょう。
ゴミの大きさや種類によっては、ペーパーを当てる前にカッターを使ってゴミの頭だけを削る方がより綺麗にゴミが取れます。
磨き前に手のひらで塗装面を触ると、小さなゴミと尖ったようなゴミがあるのが確認できると思います。
この尖ったゴミは、ゴミの中でも比較的大きいものですから、最初からペーパーを当ててしまうとゴミの周りのクリアも削れてしまい、その箇所だけ肌がなくなってしまいます。
先に頭を削り、ゴミの高さを低くすれば綺麗にゴミが取り除けるということです。
頭を削る際に使うカッターは100円のカッターを加工しても良いですし、専用品を使っても良いです。
カッターの加工は、慣れていなければ刃先の角度がキツくなりすぎて塗装に傷が付いてしまうことも考えられます。
専用品はエッジの角度が絶妙ということもあり、よほど力を入れすぎなければ塗装に傷が付く心配もありません。
安いものでは1,000円程度から購入できますが、プロにも広く使われている専用品は8,000円〜10,000円程度と値段が高いのが難点です。
しかしプロは毎日のように使い続けるわけですから、良い物を選ぶというのは必然なのかもしれません。

取れるゴミとの取れないゴミの見分け方

簡単に言うと、色の付いたゴミは取りきれません。
白い塗装の上に黒いゴミ、または黒い塗装の上に白いゴミなど、塗装色とその上に乗ってしまったゴミの色が違えば取り除くことは不可能になってしまいます。
似たような色でも取り除くことはできませんが、塗装色とゴミの色が似ているため、ゴミの段差だけを取り除けば案外目立たなりますから、あまり気にするほどでは無いということです。
最終仕上げのクリアが乾燥し、固まり始めている頃に付いたゴミはクリアの表面に乗っているだけですから、色が付いたゴミでも磨きでカバーすることはできます。
しかし、塗装中に付いたゴミは何度も上塗りを重ねていくうちに、塗膜の中に埋もれてしまいます。
ゴミが埋もれてしまえば取り除くことは絶対に不可能ですから、磨きの工程でカバーすることはできなくなってしまいます。
クリアの中に埋もれたゴミは取れる場合と取れない場合があり、そのゴミが取れる確率は半々と言ったところですが、ベースコートに乗ったゴミはクリアを磨いても絶対に取りきれません。
ベースコートの上にゴミがあり、その上からクリアでフタをされているわけですから、ペーパーを当て続ければいずれ下地が出てしまうでしょう。

ベースコート塗装中に付いたゴミの取り方

ベースコートが乾燥した頃合いを見計らって、#1500程度の細かい耐水ペーパーで取り除いていきますが、いくつか注意しなければならない点があります。
まず、完全硬化はさせてはいけません。
塗装が完全に硬化してしまえば、上塗り塗料と下塗り塗料が密着しなくなりますから、硬化する前にペーパーを当ててゴミを取り除いていきます。
時間にしておよそ10分も待てばペーパーを当てられるほどには乾燥しているでしょう。
ペーパーを当てる前に塗装面を触り、乾燥していることを確認

メタリックとソリッド、それぞれのゴミの取り方の違い

メタリックとソリッド、どちらを塗装しているかによってゴミの取り方と塗装方法が変わってきます。
正確にはソリッドだけが特殊で、それ以外のメタリックやパール、マイカ、キャンディ、ラメなど、いわゆるキラキラとした塗装については同じと考えてください。
ソリッドのベースコートを塗装中にゴミが付着し、乾燥させてゴミを取り除きますが、そのゴミがフラットになってベースコートの色と違いが見えなければそのままクリアへ移行してもかまいません。
しかしメタリックなどでは、ペーパーを当てることによって粒子が削られてしまい、色が変わってしまいます。
メタリックは塗装されたその肌が色になって現れますから、少しでも削れば色が変わり、もう一度上塗りしなくてはなりません。
反面ソリッドはどこまで削っても同じ色ですから、クリアでペーパー目を埋めてしまえば色差は生まれないということになります。
どちらもペーパーを当ててゴミを取り除きますが、ペーパー後にそのままクリア工程へ移れるのはソリッドだけということは必ず覚えておいてください。