板金塗装作業では、なぜサンディングペーパーの番手を使い分けていくのか 

板金塗装作業では、なぜサンディングペーパーの番手を使い分けていくのか 

板金塗装作業では、およそ#60〜#3000までのペーパーを使用することが多く、それぞれの用途において使い分けて行かなければなりません。

ここでは、鈑金工場で使用されているペーパーを順に紹介し、それぞれの特徴や注意点などを詳しく解説していきます。

なお参考知識としてですが、番手に2を掛けた数字以下の番手を使用することで目消しを行うことができます

例えば#120のペーパーの目消しを行うには#240あれば消えます。

#400の目消しは#800で消えますが、#1200では消えません。

ここで紹介するペーパーの番手が変更される際には、上記のことを念頭に置いて読進めてもらえると分かりやすいのではないのでしょうか。

板金工程において使用されるペーパー

板金工程で使用されるペーパーは#240までと考えて間違いないでしょう。

#320や#360までという意見もありますが、#320はサーフェーサーを塗装する直前に使用する番手をですので、ここでは塗装作業に分類します。

下記からそれぞれの番手について解説していきます。

#60 #80

塗装面を削り、鉄板を剥き出しにするために使用します。

また、#80はファイバーパテや板金パテの研ぎ工程において使用されます。

塗装面を削る際にはエアーサンダーへ円盤状のペーパーを取り付けますが、パテ研ぎ工程で円盤状のペーパーを使用することはほとんどありません。

人によって呼び名は様々ですが、

エアーサンダー

#60で塗装面を削り、鉄板を剥き出しにする。

エアーサンダーは鉄板から火花が出るほど削れてしまいますので、取り扱いに注意しなければすぐに鉄板に穴が空いてしまいます。

エアーサンダーの研磨力は、グラインダーとシングルアクションサンダーの中間ほどの削れ具合でしょうか。

シングルアクション

最も使用される機会の多いエアーツールでしょう。

シングルアクションサンダーは、エアーサンダーで剥き出しにした鉄板にフェザーエッジを形成するために使用します。

専用のスポンジパッドを取り付けることによって、平面だけではなく角度の付いた面にも対応できます。

#80〜#240

パテ研ぎ工程で使用する番手になります。

#80

#120

#180

#240

へこみの大きさや深さ、パテの盛り具合に応じて使い分けていきますが、矢印の順に徐々に細かくしていくのが一般的でしょう。

小さなエクボの補修程度であれば、#240で研ぎ始めすぐにサーフェーサー工程へ移ることもありますが、基本的には#80から始まります。

#180を省く場合もありますが、サーフェイサー時にペーパー目が出てくることを考えると、間に#180を挟んでおくことで修正作業が楽になるでしょう。

パテにも様々な種類があり

  • ファイバーパテ
  • 鈑金パテ
  • 中間パテ
  • ポリパテ
  • ラッカーパテ

ファイバーパテは大きなへこみに盛り付け、#80で研ぎ始めます。

板金パテは最も使用頻度が高く、中程度のへこみに盛り付け、形が完成に近づくににつれ#120〜#240へと移行していくでしょう。

ポリパテは前述した通り、ごく僅かなへこみや歪みの際に使用し、いわゆる「歪み抜き」としての役割が大きいです。

しかし、ポリパテはパテの最終段階で使用されるため、パテ盛りが綺麗に出来なければせっかく綺麗に研いだ形が崩れてしまいますので、このポリパテをいかに綺麗に盛るかが重要になってきます。

ポリパテを綺麗に盛れるようになれば一人前の鈑金屋さんと言っても過言ではないでしょう。

最後はラッカーパテ。

サーフェーサーを塗装した後に出てきた小さな巣穴(ピンホール)やサーフェーサーを研ぐ際に歪みを見分けるためのガイドとしての役割が大きいです。

真っ直ぐに研いで行けば高いところは削れ、低いところは残ります。

サーフェイサーと色の違うラッカーパテを極薄く盛り付けることで、研ぎ工程での高低差が一目瞭然になります。

なお、サーフェーサー後に出てきた#240などの深い傷をラッカーパテで埋めても、塗装が硬化して痩せることでペーパー目が必ず出てくるでしょう。

ラッカーパテは目消しや盛りつけるためのパテではない点に留意してください。

#320〜#1200

ここからは塗装工程で使用されるペーパーになります。パテ研ぎが終わり、サーフェーサーへ移行する際に#320程度のペーパーを用いて目消しを行うのと同時に、サイフェイサーの足付けも兼ねて#240の傷よりも広く当てていきます。

目視で確認し、#240や#180の深いペーパー目が残っているようであれば#320で研磨しながら目消しを行っていきます。

サーフェーサー硬化後、#400で研ぎ、#800程度で#400の目消しを行います。

本塗装の際の塗料の種類によっては、#400では硬化後にペーパー目が出てきてしまう恐れがあります。

これを防止するために念のために#800で目消しを行いましょうと言うわけです。

クリアだけを塗装するのであれば、#1200程度の番手で十分ですので、サーフェイサー周り意外は#1200で十分です。

耐水ペーパーやスコッチブライトを使って念入りに足付けをしていきましょう。

#1500〜

ここまで細かい番手は塗装前に使用することはほとんどありません。

クリヤーに付着したゴミを除去するために使ったり、塗装したパネルと塗装していないパネルの塗装肌を合わせるために使用するなど、基本的にはクリヤーを研ぐための番手になります。

また、クォーター上部でクリヤーをボカす際の足付けには、#3000程度の耐水ペーパー(バフレックス)を使用することが多く、粗い番手でぼかし目の足付けをしてしまうと、磨き工程ですぐに下が出てしまいますので、必ず#3000以上の細かいペーパーを使って足付けしましょう。