足付けなしで塗装をするとどうなるのか?スコッチブライトやミッチャクロンの解説と正しい足付け方法

足付けなしで塗装をするとどうなるのか?スコッチブライトやミッチャクロンの解説と正しい足付け方法

塗装前に必ず必要と言われる足付けですが、手間の掛かる作業であり、できればやりたくないものです。

少しでも当て忘れがあればトラブルになるかもしれませんし、トラブルになるくらいならはじめからやらなければ良かったのではないかと思うほどです。

もし足付けをしないまま、塗装をしてしまうとどうなってしまうのでしょうか?

 

間違いなく塗装は剥がれる

 

何を塗装するかではなく、どのような物を塗装しても必ず剥がれてしまいます。

水を使った足付けがどんな足付けよりも効果的なのは間違いないですが、やはり乾かす手間を考えるとどうにかやらない方法は無いかと考えてしまうでしょう。

 

塗装が剥がれる原因

 

極端な例を挙げて解説していきます。

例えば、水の上に塗装をしても浮かぶだけで、触れば形が崩れてしまいます。

砂の上に塗装をしても、風ですぐに飛ばされてしまうでしょう。

 

塗装は不純物となる物の上に塗装をしても、全く密着することが無いので、すぐに剥がれてしまいます。

水や砂に足付けをすることは不可能ですから、特殊な技法を使わなければ塗装することは不可能です。

鉄板や樹脂でも同じように、塗装する面が平らであれば塗料が食い付かず、ただ塗料が上に乗っているだけになるでしょう。

 

水で紙を貼り付けるのと同じで、水が乾けば紙は剥がれてしまいますから、塗料が乾けば塗装も剥がれてしまいます。

足付けをすることによって、塗装面に数え切れないほどの細かい傷が付き、この細かい傷に塗料が入り込み、密着してくれるのです。

塗料が傷に入り込めば塗料自体の表面積が増え、それだけ密着力も上がるようになると言う理屈。

 

テーブルの上にサラサラした綺麗なシートやマットを敷いても、すぐに滑ってしまいますが、紙ヤスリなどのザラザラした物を置くとどうでしょう?

垂直にしても落ちてこないほど食いつくこともありますから、塗料でも同じように表面積が増えればそれだけ密着力が増すと言うことです。

 

洗車傷では足付けにならないのか

 

洗車機で何度も洗っていると、ボディが傷だらけになっています。

この傷が足付け代わりになって、そのまま上から塗装できるかと言えば。

できません。

 

洗車傷はその傷が細かく浅いですから、密着力はほとんど上がりません。

むしろ、洗車傷の状態でボディ表面に不純物が無いとも考えられませんから、まず間違いなく塗装は剥がれてくるでしょう。

脱脂をすれば良いと言うわけでもなく、表面にある不純物は油だけが原因で剥がれるのではありませんから、どのような手を使っても洗車機で足付けすることは不可能です。

 

もし洗車機で足付けできるのであれば、全塗装などをするときに洗車機に入れてしまえばものの数分で足付け完了となります。

この方法をプロが使うことは絶対にありませんので、これこそが答えと言えるでしょう。

 

足付け方法

 

足付け方法には様々なやり方があります。

大きく分けて2種類。

水を使った方法と、水を使わない方法。

 

どちらにもメリットとデメリットがありますので、見ていきましょう。

 

水を使った足付けのメリット

 

水を使えば常に綺麗な塗装面を見ることができます。

そこにある汚れも見落とすことはありませんから、何度もやり直す必要もないでしょう。

 

水を使った足付けのデメリット

 

大量の水を使うため、拭き取りに時間がかかります。

隙間に入った水を取り除くのは簡単なことではないですし、しっかりと取り除かなければ塗装中に水が吹き出てくることもあります。

必ず塗装面の水と隙間に入った水をしっかりと取り除いてから塗装していきましょう。

 

水を使わない足付けのメリット

 

とにかくスピードが速いことです。

補修などではなく、綺麗な状態の物を塗装するのであれば、水を使わない足付けでも十分に綺麗になります。

水を使えば汚れも一緒に落ちていきますが、綺麗な状態であれば汚れを取る必要はありません。

 

どちらを使うかは状況に応じて使い分けましょう。

 

水を使わない足付けのデメリット

 

粉が舞う。粉が残ることです。

部屋などで足付けをすれば部屋中が粉まみれになります。

塗装面にも大量の粉が残り、この粉を綺麗に取り除かなければハジキの原因ともなりますので、しっかりと拭き取らなければなりません。

 

最終的にはどちらも水を使う

 

塗装面に残った大量の粉を拭き取るには、水を含ませたぞうきんやタオルを硬く絞り、表面を拭き上げていきます。

結局は塗装面に水を使うことになりますから、はじめから水を使った方が速かったともなりかねません。

塗装する物の形や隙間などに応じて選んでいくのが良いでしょう。

 

スコッチブライトを使った足付け

 

耐水ペーパーで足付けするのであれば、必ず水を使わなければなりません。

しかしスコッチブライトは、水を使っても使わなくても、どちらでも足付けはできます。

水を使ってスコッチブライトで足付けをして、一通り表面をカンソウさせる。

 

もう1度足付けの状態を確認して、当てが甘いと思うのであれば乾いたスコッチブライトで足付けをしていくだけですので、スコッチブライトは足付けには最適です。

 

足付け不要のミッチャクロン

 

足付けをしなくても、脱脂をしてミッチャクロンを吹くだけで塗料と塗装面が簡単に密着する製品です。

プロでも日常的に使っていますので、その信頼性は高いですが、1つだけ気になる点があります。

僕自身、15年ほど板金屋さんをやっており、ミッチャクロンも長年使い続けています。

塗装が剥がれた経験は無いのですが、噂によるとミッチャクロンが剥がれてしまう可能性があるらしい。

と言うのも、塗装面と吹き付ける塗料の間にミッチャクロンを塗装すれば、3層の皮膜が出来上がることになります。

本来は足付けをしてその上に塗装をしていきますので2層ですよね。

 

足付けの上に塗装された塗料は剥がれることはありませんが、足付けされていない上に塗装されたミッチャクロンは剥がれる可能性があります。

ミッチャクロンと塗料自体は強く密着していますが、塗装面とミッチャクロンの間は平らなままです。

表面積が増えることはありませんから、密着力が強くなることはなく、ただ表面に糊が貼り付いているだけ。

 

この噂を聞いてから、もしものことがあっては困るので、ミッチャクロンを使う場合でも簡単に足付けをするようになりました。

水を使ってガシガシ足付けするのではなく、剥がれやすい角を少しだけ足付けする程度のものです。

塗装が剥がれてしまうというのは、塗装者にとって精神的に大きなダメージです。

 

万が一、念には念をということも含めて、一応足付けはしておいた方が良いかもしれませんね。

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