【鈑金塗装屋が教えたくない事実!】ぶつけた箇所だけでなく隣のパネルも塗装して失敗してるかも!

【鈑金塗装屋が教えたくない事実!】ぶつけた箇所だけでなく隣のパネルも塗装して失敗してるかも!

同業者がこの記事を見れば「それは言ったらダメな話でしょ」と言われるのが目に見えてますが、お客さんの品質確認レベルが上がれば、業界全体のレベルも必然と上げざるを得ないです。

敢えてこの情報を広めようと思い、文字に起こすことになりました。

例えばこのような修理の場合、どこを塗装すると思いますか?

ぶつけた箇所だけ?

被害のあるパネル一枚?

それとも隣のパネルも?

側面全て塗装しちゃう?

修理内容と調色次第ですが、基本的に隣接するパネルも塗装してると考えて間違いありません。

なぜ隣接するパネルも修理しているのか

まず第一に、調色の難しさです。

鈑金修理において調色作業は必要不可欠ですし、調色作業に要する時間も数分程度で終わるものではありません。

こだわり続ければ何時間でも色を寄せ続けますので、ある程度のところで見切りをつけなければいつまで経っても終わりません。

まぁこれくらいなら良いかな?

というレベルまで持っていき、隣接するパネルもボカシていくのが一般的です。

修復箇所の周りを塗装しボカシていけば、必然と塗装範囲は広がります。

この広がりによって隣接するパネルまで塗装する必要があり、隣接するパネル1枚にクリヤーコートを吹くという結果になります。

塗装したパネルの品質を必ず確認する

車をぶつけ、修理を依頼し、改めて車を取りに行きますよね。

僕たち同業者はここで何を見ているかというと、お客さんの目線を見ています。

お客さんはぶつけた箇所を集中的に見るので綺麗に直しますが、遠く離れた箇所まで注視することは少ないはずです。

これでは「塗装」の品質を確認しているのではなく、「鈑金」の品質を確認しているに過ぎません。

例えばこの修理の場合、お客さんの目が修理箇所にしかいかないことを確認して、内心ホッとしている塗装屋さんも多いです。

ここがタレちゃって修正したけどイマイチなんだよなぁ。

ボカシたのはここたけど、微妙に肌が悪いんだよなぁ。

この部品に塗料が付着したけど、取ると傷になっちゃうからなぁ。

塗装屋なら誰でもあると思います。

問題はこの失敗を素直に認め、お客さんに「失敗した。やり直すからもう2日預かってもいいですか?」という言葉が有るか無いかの違いです。

もちろん、一発でビシッと決まることもありますし、やり直しの連絡が無いからと言って綺麗ではないというわけではありません。

素人なんだから塗装の品質なんてわかりません!と言う方。

では、どのようにして塗装の品質を確認するのでしょうか。

簡単な塗装品質の見極め方

横から透かして見る

 

この2枚の写真の角度が微妙に違いますが、この2枚の角度を交互に見る要領です。

自らが素早く動くのではなく、ゆらーゆらーと映り込んでいる景色が歪んでいないかを確認します。

パネル1枚に対し4分割程度に分けて個別に判断し、歪んでいなければ塗装の肌は問題ありません。

塗装がタレればその箇所は必ず高くなりますので、削っていっても周りと同じ肌になることは絶対にありませんので、見る人が見れば「あぁ、ここタレたんだな」とすぐに分かってしまいます。

職業柄、歩いているだけで勝手にこの作業を行ってしまうので、なかなか厄介な職業病ですよね。

塗装したパネルと塗装していないパネルの色差確認

まず初めに、バンパーの色が違うのは新車の段階からなので、わざわざ文句言っても無駄です。

お金返すから他で塗装してと言われてお終いです。

そもそも、樹脂と鉄では同じ色を吹いても同じ色が出ないので、物理的に不可能に近いことを要求していますし、仮に近い色に合わせても経年劣化でバンパーだけが黄色くなるでしょう。

塗装された瞬間の自己満足でしかありません。

さて、色差確認ですが、3mほどでしょうか。パネルから離れて2枚の色を見比べます。

調色作業を行う際には

  • 正面
  • スカシ
  • 45度

以上の角度から合わせていきます。

少しだけ頭の中で考えてみてください。

正面からパネルを見ることなんてほとんどありませんよね?

大半は斜めです。45度とスカシ。

車の真正面に立っても、ボンネットに対して斜めから見ていますし、側面に立っても

目の前以外は全て斜めから見ています。

調色作業ではこの斜めを重点的に合わせ、正面の色味はそこまで追い求めません。

さて、3mほど離れて見た場合に色は合っているでしょうか?

正面が終われば次は斜め。

自らが半円を描くように、左右どちらかに移動しながら色差を確認していきます。

パネルを凝視しながら反対側までゆっくり歩きましょう。

調色作業でもこの一連の動きは必ず行いますので、プロと同じように色差確認を行っていることとなります。

最後に

今回紹介した方法を一般のお客さんにやられてしまうと、塗装屋はたまったもんじゃありません。

この人、経験者かな?とまで思ってしまいまうので、これがなかなか厄介。

車は財産ですから、誰もが大切にしています。

本来、公共交通機関や自転車で良いものを敢えて自動車という高価な買い物をし、大切にしています。

世の中には大破し廃車になった車を専門的に修理している業者もいますが、一般的にはユーザー有りきの仕事です。

必ず綺麗に直してもらい、お互いが気持ちの良い仕事ができるように。