大破した車だけを直している起こし屋について

大破した車だけを直している起こし屋について

ディーラーや町工場など、お客さん有りきの商売を行なっていることが大半ですが、世の中には起こし屋と呼ばれる鈑金業者が存在します。

自動車の業者オークションには大破した自動車が出品されていますが、これを仕入れて外観の形だけを元に戻し、改めて業者オークションへ流します。

事故歴有り。とはなりますが、外観は綺麗なために外側からは判断が付かなく、酷い修理をしている車も少なくありません。

起こし屋の最も大きな特徴

外は綺麗で中はグチャグチャ。

外観だけを綺麗にして出品し、利益を上げているわけですから、いわゆる粗悪品です。

事故車と呼ばれるには様々な定義がありますが、走る、曲がる、止まるという基本的な性能が著しく低下する箇所を修理した場合に事故車扱いとなります。

この箇所を修復しないまま、外観だけを綺麗にすれば、一般ユーザーは「事故歴があるけど綺麗だ。」としか考えません。

おそらくこの穴を突いているのでしょう。

ラジエターコアサポートと呼ばれるフロント部の骨格を形成している部品は特に躊躇で、ヘッドライト、フェンダー、バンパーがそれぞれ取り付けられれば市場に出回ってしまいます。

ボンネットを開け、バンパーを外してみると、錆だらけで各部品もグニャグニャに曲がっている。

最悪、ラジエターも曲がった状態で取り付けられているため、ホース類にも負担が掛かりオーバーヒートの前兆ともなりかねません。

もちろん、事故歴有りだからと言って必ずしも粗悪品ではなく、ユーザー有りきの場合はしっかり直してありますので、そこだけは安心してください。

なぜ起こし屋が事業として成立するのか?

大破し、廃車になってしまえば全てがスクラップとなるわけではありません。

車を起こし、形になることで値が付けばまだまだ車としては充分すぎるほどの価値があります。

20年落ち、10万km超えの軽自動車では、全てが快調だとしても値が付くことはほとんどありませんが、3年落ちのレクサスならどうでしょう?

以前、屋根がグシャグシャに潰れたLS600hが300万円以下で業者オークションへ出品されていましたが、数ヶ月後に500万円程度で落札されていました。

外側だけ交換するだけで100万円以上の利益があるのですから、飛びつくはずです。

一般的な鈑金業者や中古車販売店側の立場から見て、起こし屋の存在というのは非常に厄介です。

何も知らずに買わされた一般ユーザーが事故修理などで入庫した際に発覚する場合が多く、本来の事故とは無関係のために保険適用外となってしまいます。

実費で修理するにも、部品代や作業工賃を合わせて20万円以上となる場合が多く、泣き寝入りするしかありません。

中古車情報誌などでは

  • 事故歴有り
  • 事故歴無し

の区別しかなく、一般ユーザーが細部まで見分けることは難しいでしょう。

中古車販売店においても、ユーザーから買い取り、業者オークションへ流すことで起こし業者が手を掛けたと発覚する場合もあります。

こうなってしまえば、本来の買取価格よりも大幅に安く落札されてしまうため、売るだけで赤字となります。

そうは言っても自社で粗悪品を販売するわけにもいかず、結局泣き寝入りとなってしまうのです。

事故歴有りは買わない方が良いのか?

結論は、買わない方が良い。

現車確認可能で、なおかつ事情に詳しい人が見るなら良いですが、安いから事故車でもいいや。という妥協を行うべきではありません。

事故歴有りで20万円安く購入できるなら、過走行の方がまだ安心して乗り続けられるのではないでしょうか?

基本的に整備はパーツ交換の一点ものですし、鈑金塗装と異なり一度に5万円、10万円が発生することは稀です。

外観が綺麗でも、内側は全て隠れてしまいます。

絶対に粗悪品には手を出さないようにしましょう。