【板金塗装屋が検証】なぜガソリンスタンドは敷地内でバンパー傷の格安修理が出来るのか?

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大型のガソリンスタンドでは、バンパー傷7,000円〜!!などのノボリを見掛けることがあります。

実際に車も入庫して塗装作業を行っているようですが、出来栄えや作業時間などはどのようになっているのか?

プロの鈑金塗装屋さんが、ガソリンスタンドで行われている格安修理についてのメリットデメリットを検証していきます。

そもそもガソリンスタンド内での傷修理とは?

聞いたことがない人もいるかもしれませんので、予め説明しておきます。

もう知ってるよ。という方は目次から次の項目へ飛んでくださいね。

ガソリンスタンドと業者が提携し、車一台、一人で鈑金塗装を行う作業を指します。

作業に使われる車はハイエースなどのバンタイプである場合が多く、塗料や簡易ブースなど、鈑金塗装作業に必要な道具を一台の車の中に全て揃えています。

当日納車が一般的で、車両を数日預かって作業することはあり得ません。

例外として、作業時間外に車を保管しておける大型のガレージなどがあるガソリンスタンドでは預かることもありますが、まずあり得ないと考えて良いでしょう。

深夜帯に盗難などの被害があれば、非常に大きな損害となり、信用問題にも発展しかねません。

ガソリンスタンド内で修理できる作業

簡易的なブースですから、作業内容も限られてしまいます。

バンパー修理がメインで、ミラーの擦り傷やボディの磨きなども行えますので、いわゆる「軽鈑金」と呼ばれる簡単な補修のみを専門としています。

ドアやフェンダー交換などは手間がかかりすぎ、費用も高額になるために、作業することはありません。

また、稀ではありますが、一般の鈑金工場から出張で作業を行うこともあります。

調色方法

2パターン存在します。

  • 車に塗料が積んであり、カラーデータを参考に調色する
  • 出張作業のため、あらかじめ工場で調色しておいた塗料を使用する

どちらも調色作業は必須になりますが、後者の方が色味は合っている可能性は高いでしょう。

前者は太陽の真下でしか調色ができなく、雨や曇りであれば太陽の光を利用できません。

常に決められた条件でしか調色できないため、ある一定の角度のみ、近い色を再現していることになります。

あらかじめ調色してある場合でも、色があっていない場合が多いです。

調色作業は現車に合わせて行いますが、隣接するパネルでなければほとんど意味はありません。

フロントバンパーの左側を塗装するのであれば、左フロントフェンダーやバンパーに近づけていきます。

工場での調色となれば、簡単に取り外しが可能な外観パネル(フューエルリッド等)を参考にして調色をしますが、どう見てもフロントバンパーとの距離が離れすぎています。

あくまでも1つの目安として、フューエルリッドを利用し、色味を近づけるだけの調色作業となってしまいます。

どちらにしても、調色のレベルは高いと言えなく、価格相応の調色レベルでしょう。

修理方法

傷を削り、パテを盛り付けて、サーフェイサー、塗装という流れです。

格安修理ですから、磨きなどは行わないこともあるでしょう。

常にドライヤーや赤外線などの熱源を使用して、ひたすらに作業効率を追い求めます。

屋外での作業ですので、パテの範囲を最小限にしなければ研ぎの段階で大量に粉が舞ってしまいますから、修理箇所から離れた多少の歪みは無視し、そのまま作業するでしょう。

やはりここも格安修理ならではの方法ですね。

あっちもこっちも気にしていれば、いつまでも作業は終わりませんし、安く請けているのですから赤字になってしまいます。

本来、7,000円の修理であれば一時間程度の工賃相場です。

一時間で鈑金塗装から乾燥まで終わるはずもなく、決して儲かる商売とは言えませんね。

また、一般的な鈑金工場と比較して、塗装にゴミが乗りやすい傾向にあります。

完全な屋外ですから、ビニールで囲ってあるとは言っても風の影響を受けやすく、隙間からホコリが入ってくることは否めません。

ガソリンスタンド内での塗装作業はデメリットばかりなのか

そんなことはありません。

安さを求めているユーザーも少なからず存在していますので、パッと見だけ綺麗になっていればそれだけで充分というお客さんも多いものです。

品質よりも価格が優先なユーザー向けの修理方法ですので、少なからず需要はあります。

2,3時間で終わるのであれば、買い物ついでに綺麗になるのですから、直す直さないは別として、このサービスに飛び付くユーザーも多いでしょう。

現在ではDIY向けにバンパーの修理方法などの情報がインターネット上にたくさんありますので、安く済ませたいからDIYで直すという方もいるでしょう。

これから先、DIY修理は増えてくるとは思いますので、ガソリンスタンドの敷地を使用した簡易修理が増えることもありませんが、無くなることもない。

ある一定の層だけを狙い、小さな商売を続けていくでしょう。

まとめ

価格相応、簡易的に綺麗になる修理方法で、決して期待してはいけません。

小さな傷のみしか修復できなく、修理に数日かかる場合は断られることも。

しっかりとした修理を行いたければ、鈑金工場へ直接持ち込むことが得策でしょう。

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