【塗装のプロが解説】車の塗装でクリアを塗るタイミングとは?

【塗装のプロが解説】車の塗装でクリアを塗るタイミングとは?

2液ウレタンがメジャーだったころ、ベースコートの塗装が最も難しいと言われ、メタリックをムラ無しで塗装出来れば一人前と言われていた時代もありました。

現在の1液ウレタンや水性塗料が進化して、ベースコートもムラなく簡単に塗装ができるようになり、今ではベースコートではなくクリアの塗装が最も難しい工程と言われるようになりました。

このクリア塗装もシンナーの希釈やガンの距離、エアーの強さなどで肌の作り方を変えられますが、今回はクリアを塗装するタイミング(間隔)について解説していきます。

タイミングは、塗装の状態によって異なる

クリアをいきなり鉄板に塗装する人はまずいないと思いますが、極端な例外でない限りベースコートの上へクリアを塗装します。

このベースコートの状態や現在のクリアが何回目かによってタイミングは変わってきます

一回目、二回目、三回目のタイミングには必ず理由があり、急いでいるから、時間が無い、面倒だからという理由でタイミングをズラしてしまうとメタリックが泳ぐ、メタリックが沈むといったムラの原因となります。

必ず塗装のタイミング(間隔)を重視してクリアを塗装していきましょう。

一回目

一回目のクリアはベースコートが乾燥した直後に塗装します。

ベースコートをハーフウェットで塗装しているのであれば、塗装後10分程度でクリアの上塗りが可能ですが、慣れないうちは塗りすぎてしまいウエットになってしまうこともあるでしょう。

10分では乾ききっていない場合もありますので、念のため20分の間隔を開ければ塗装の戻りやムラもなく綺麗にクリアを塗装できるでしょう。

クリアをパラパラと塗装してしまうとゆず肌の原因にもなりますので、あえて艶が無い程度、若干だけしっとりする程度でクリアを塗っていきましょう。

ここで艶を出してしまえば、ベースコートのメタリックやパールなどがクリアと混ざりあってしまいムラになる可能性もあります。

一回目のクリアは、厚塗りよりも薄く塗装する方がデメリットは少ないですので、慣れないうちは薄く塗装するように心掛けると良いでしょう。

二回目

一回目のクリアから10分程度の乾燥時間をおいて二回目のクリアを塗装していきます。

基本的には三回目のクリアで完成となりますので、二回目のクリアはツヤツヤになるほどではなく、仕上げとしては艶が足りなく感じるくらいまで塗りこむのがベストです。

塗りすぎると乾燥に時間がかかってしまい、乾ききらないうちに三回目のクリアを塗装すると垂れる危険性があります。

しかし、この二回目が薄すぎてもクリアの厚みが足りなくなり、三回目のクリアで艶を出すのが難しくなってしまいます。

どちらかと言うと二回目は多少塗りすぎの方が三回目のクリアで調整もしやすいですから、と膜は厚いほうが楽ですね。

乾燥時間を長く取れば垂れる心配も少ないですし、三回目でより多く塗り込めますから艶も出やすいですので。

三回目

さて、仕上げです。

垂れても失敗だし、薄くても失敗。

最も集中力が必要とされるところですね。

綺麗に塗るコツは、とにかく垂れる限界まで塗ることです。

プロはここで肌の調整をしますが(正確には一回目からしている)DIYや缶スプレーで肌の調整に挑戦する人は少ないと思います。

(そもそも、缶スプレーでは肌の調整などほとんど出来ませんし。)

垂れるよりは艶が無い方が磨きでリカバリー出来ますので、慣れないうちはあまり深追いせずに肌の状態を探りながら塗装していきましょう。

なお、二回目のクリアで厚塗りしていれば、乾燥の時間を置けば置くほど垂れにくくなりますので、二回目のクリア次第で三回目の塗装も変わってきます

しかし、垂れにくいと言うことは艶が出にくいと言うことですから、マスキング部を触ってベタベタしているうちに仕上げのクリアを塗装するように心がければ、まだ二回目のクリアが乾燥しきっていないので、比較的簡単に艶が出せるでしょう。

四回目

例外として四回目のクリアを塗装することがありますが、高級車や外車などの厚みのあるクリアを塗装するときには四回塗装することもあります。

三回目で肌を作って完成としたいのですが、感覚的にイマイチと判断すればもう一度クリアを塗装して肌を整えていく場合もあります。

DIYでもプロでも仕上げのクリアで艶がイマイチだと思えば四回目のクリアを塗装しても構わないですので、垂れなければ何度でもクリアを吹き直しましょう。

6回や7回もクリアを塗装する。

これは絶対にダメです。

たしかに艶は出るかもしれませんが、肌がボテボテとした感じになり、塗装に高級感が感じられなくなってしまいます。

可能な限り少ない回数のクリアで仕上げることにより、ツルッとした綺麗な肌が再現出来るでしょう。

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