塗装歴15年目の板金屋がラップ塗装に挑戦してみた

塗装歴15年目の板金屋がラップ塗装に挑戦してみた

いろいろなサイトを参考に、見よう見まねで塗装してみましたが、綺麗に見せるにはコツが必要と痛感しました。

綺麗に塗装するのではなく、綺麗に魅せるための技術が必要で、何度も何度も練習を繰り返す必要がありそうです。

以前 勤めていた会社から LOWRIDER car show へ出店したことがあり、その際に他者のブースにフレーク塗装の鏡面仕上げのインパラがありました。

同業者なら理解できると思いますけど、肌を見るときって横から透かして見るんですよ。片目つぶって。

隙間からカワイイ女の子を凝視するみたいに。

でもね、横から透かしてもフレークがギラつき過ぎて肌が見えない。

スカートの中も見えない。

心の中で(これ、鏡面の意味無いだろ……)と、同業者5人くらいで顔を合わせていたのを覚えています。

ラップ塗装も同様に、ラップで押し付けるような作業を行うわけですから、塗装面は自然と波打ちます。

「肌」という概念ではなく、塗装面そのものに段差が生じているので、磨き作業など絶対に行えませんし(クリヤーを厚塗りすれば可能ですけど)艶さえ出ていれば綺麗に見えてしまいます。

グラインダータトゥーと呼ばれるカスタムペイント技法もありますが、おそらくあの技法もグラインダーで当てた箇所はガリガリとした手触りでしょう。

りゅうちぇるがいたら「えぇ〜やだぁ〜ウソ〜!!ありえな〜い!!」

と言いながらバタついています。

ラップ塗装やグラインダータトゥーなどのカスタムペイントは、個人的にはとてもカッコイイ技法だと思っています。

そして、可能であれば仕事としてやってみたいものですね。

さて、長くなりましたが、ラップ塗装のお話をしましょう。

ラップ塗装とは?

塗装した塗料が乾燥する前に、ラップのような材質のものでペタペタと直接触れていき、ランダムに下塗り塗料を露出させ、その上からキャンディ塗装を行う技法です。

現在では通販を始め、カー用品店でも様々な塗料が販売されており、DIYでの作業も容易となってきました。

また、足付け等の下処理に必要な道具なども自前で揃えることが可能なため、塗装作業のハードルはかなり低いと言えるでしょう。

ラップ塗装は基本的に

黒 → シルバー → キャンディ → クリヤー

というような流れで行いますので、最低でも4つの塗料が必要と考えて良いでしょう。

ラップ塗装の原理としては以下のようなものです。

黒の上へシルバーを塗装し、シルバーが乾燥する前にラップでランダムに触れていく。

触れた箇所だけの下地(黒)が露出する。

乾燥後にキャンディを吹くことで、シルバー部分だけが色鮮やかになり、黒色の部分には色が乗っていないように見える。

(これは、キャンディカラーに含まれるクリヤー比率が極めて高いため、シルバーだけが染まっているように、黒は染まっていないように見える現象)

最後にクリヤーを吹いて終わり。

※なぜシルバーだけが鮮やかになるのかについては、色彩などの書籍を参考にしてください。

ラップ塗装もカスタムペイントの一種であるため、一般的な鈑金塗装作業よりもハードルは低く、始めてのラップ塗装でもそこそこの仕上がりになるのが特徴です。

もちろん、ラップ塗装が簡単という訳ではなく「適当でなければいけない」からこそ、そこそこの仕上がりになるのです。

ラップ塗装のやり方

ラップ塗装に必要なもの

・黒色の塗料(艶消しでも化)

・シルバー塗料

・キャンディ塗料

・クリヤー塗料

塗装をするにあたって、最低限これだけは必要になりますが、塗装作業には必ず前処理工程が発生しますので、そちらも併せて

・足付け用品(ペーパーやミッチャクロン等)

・脱脂剤(ワックスオフ、シリコンオフ、プレソル等)

・可能であれば、タッククロス

・マスキングテープ

これだけ揃えればまず間違いないでしょう。

マスキングテープは養生の為に使用するので、養生箇所が無ければ必要ありません。

ラップ塗装、作業手順

足付けや脱脂方法については、一般的な方法で構いません。

最初の黒の塗装もウェットになりすぎないように、数回に分けて塗装しましょう。

簡単に足付けして

エア払い、脱脂、から拭き、黒一回目

黒二回目

乾燥したらシルバー

乾燥したら二回目 (思いっきり塗り込んでメタを泳がせてみました)

ラップをペタペタ

(貼った方が速いんじゃないの?と考え、思いっきり貼ってみました)

凄まじいピンボケですが、ラップを剥がすとこのようになります。

キャンディ吹いてクリヤー吹けば完成です。

キャンディの吹き付け回数が多ければ、下塗りの黒が濁ってしまいます。

ラップ塗装後に筆でシルバーを塗ってみる

これが以前やってみたラップ塗装ですが、青く鮮やかなキャンディの方が栄えそうですね

ラップ塗装の上へ筆でシルバーを塗ってみました。

シャッシャッという感じで、適当にです。

これもこれで良い味が出てると思いますね。

ラップ塗装と言っても色や手法によって見え方が変わります。

そして、同じ模様は二度と作れないという点においても、完全なるワンオフ。

これからも何度も練習し、またこうやって記事にしていければと考えています。