【プロが解説】ピンホールの原因と解決方法。放置すると塗装が浮き出たり膨れたりすることも

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DIYで塗装をして、垂れやムラなどが発生する事例は多く、その対策や発生原因が比較的分かりやすいものです。

しかし、ピンホールが発生する条件は1つではなく、下地のあらゆる条件によってピンホールの種類も変わってきます。

磨いて直せるピンホールや上塗りでカバーできるピンホール。

塗装を全て落として下地からやり直さなければならないピンホールなど、ピンホールと言っても発生原因は様々です。

今回は、なぜピンホールが発生したのか、またその解決策を詳しく解説していこうと思います。

油分によるピンホール

正確には、ピンホールではなくハジキと呼ばれます。

ごく小さなハジキから、水に油を垂らしたようなハジキまで大きさは様々です。

小さなはハジキの場合、ピンホールと間違えることもありますが、よーく見てみると穴ではなく塗料が周りへ逃げて行ってるのが確認できます。

水=塗料

油=油分(ワックスや手の油など)

このように考えると非常に分かりやすいですが、どう頑張っても塗装はできませんし、強引に塗装したとしても密着していないのですぐに剥がれてしまうでしょう。

油の上へ塗装し、後日塗装がどのように変化するのかは塗装未経験者でも簡単に予想できるのではないでしょうか?

油分によるピンホールの対策と対処法

先ほど書いたように、塗料で強引に埋めても剥がれてしまいます。

油分を完全に除去した上へ塗装しなければならないので、塗料が乾燥(硬化)後にペーパーなどで慣らして再塗装しなければなりません。

これが非常に手間で、足付け作業の何倍もの時間が掛かってしまいます。

塗装作業前の足付け工程で徹底的に油分を除去し、足付け後にはなるべく触らないように、遅くとも次の日には塗装するように心掛ければハジキによるピンホールもすくなくなるでしょう。

パテやサーフェイサーの不具合

ピンホールは別名「巣穴」と呼ばれます。

どちらも同じ意味ですが、板金屋さんは巣穴と言うことの方が多いですねを

パテ研ぎの際に発生したピンホールを見逃してしまい、そのまま塗装してしまった場合に発生します。

また、サーフェイサーを厚塗りしすぎてもピンホールになる場合があるため注意が必要です。

パテの不具合によるピンホール

下地に穴が空いているまま塗装を行い、穴がそのまま出てきてしまったので、再度パテ工程まで戻らなければなりません。

塗装乾燥後に足付けを行い、ポリパテなどの細かいパテでピンホールを拾います。

再度サーフェイサーを工程へ移り、その後にようやく塗装となります。

パテの不具合でも、ごく小さなピンホールの場合はラッカーパテなどでも埋めることはできますが、ラッカーの性質上痩せ続けていってしまうので、数ヶ月後には小さな穴のように見えてしまうこともあります。

サーフェイサーの不具合によるピンホール

サーフェイサーを一度に厚塗りしすぎてしまうと、外側は乾燥しているのに内側は一切乾燥していないという現象が起こります。

風船に空気を入れ過ぎて破裂してしまうのと同様に、塗料が外に出ようとして行き場がなくなれば穴が空きます。

この穴がピンホールとなり塗装面に出てきてしまうのです。

一度に厚塗りをせずに目視で乾燥を確認しながら塗装していけば、このトラブルは防げるでしょう。

このトラブルの最も困る点は、表面に出てこない場合があることです。

塗装は最終的に一層になりますが、塗装中は何層もの塗膜が作られています。

乾燥し密着することで上下の層が結合して膜を厚くしていきますので、厚塗りした層が下で乾燥している可能性も捨てきれません。

サーフェイサー塗装後は問題なくても、研ぎ工程で発生するために見落としやすく、プロでも稀にトラブルになることがあります。

クリア工程でピンホールが発生

最も多い事例です。

下地が悪いわけでもなく、油分によるハジキでもない。

さらに、塗装中は問題なくても乾燥後に現れてくることが多いため非常にやっかいです。

原因も1つではなく、発生原因を突き止められない場合もありますが、正しい方法で行えばトラブルにはならなかったでしょう。

高湿度による水分の侵入

梅雨時期などに起こりやすく、簡易的な塗装ブースでは対処法はほとんどありません。

塗装ブースではホコリの飛散を防ぐために水を撒いて塗装しますが、晴れた日の水分の蒸発程度ではなく、霧が出ているような状況に陥るほどの高湿度環境でピンホールが発生します。

対策としては、シンナーを1つ速いものにする。

メーカーによってシンナーの名称は様々ですが、夏用や春秋用、#10や#20などがあります。

夏用を使う気温の中で塗装するならば、夏用と春秋用シンナーを半々にして塗装します。

同様に、#20で塗装する気温なら#10シンナーを50:50で入れます。

塗料の乾燥を速くすることで水分の侵入を可能な限り少なくすることができます。

シンナーの選定が速すぎるものを使っているため

先ほどの湿度に関係なく、乾燥した環境でもシンナーの選定を間違えることでピンホールになります。

乾燥が速ければ塗料が付着する前に乾燥し、肌がガサガサになってしまいます。

このガサガサを防ぐために厚塗りをしすぎることで発生してしまいます。

サーフェイサーの件と同様に、外側は乾燥しているが内側は乾燥していない。

なおかつ、乾燥が速すぎるためすぐに外側が乾燥してしまうという現象に陥ります。

塗装は20℃〜25℃、湿度は50%程度が適当とされていますので、暑い日には夏専用のシンナー、寒い日には冬専用のシンナーを使いましょう。

プロでも湿度の管理には手を焼いていますので、あまりにも湿度が高い日は塗装を翌日に持ち越すこともあります。

必ず決められたシンナーや塗料を使いましょう。