車の修理はどれくらいの時間がかかる?板金塗装のプロが工程ごと解説

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オイル交換は15分程度で終わるのに、車の修理はなぜ時間がかかってしまうのか?

早ければ2日、遅ければ数週間もかかってしまいます。

なぜこんなに時間がかかるのか?

塗装が乾燥するまでにかかる時間が最も長い

1cm程度の傷でもドアの交換でも、塗装が乾燥するまでに必要な時間は全て同じです。

塗装を行った車はそのまま塗装ブースで次の日まで放置されます。

高級な塗装ブースでは温度管理が可能な塗装ブースもあり、室内の温度を上昇させて塗装を乾燥させていく場合もあります。

しかし、大半の工場では塗装した箇所に赤外線を当ててその熱で乾燥させています。

※なお、室内の温度を上昇させて乾燥させる方法と、赤外線による乾燥、どちらで乾燥させても塗装の品質は変わりません。

塗装直後に高温で温めてしまうと、塗膜にトラブルが発生しますので、2時間〜3時間程度乾燥させ、その後に赤外線を当てて塗膜を硬化させていきます。

パネル1枚でも3時間程度の乾燥時間は必要なので、車が入庫した日に出来上がるというのは現実的ではありません。

ガソリンスタンドなどでバンパー修理2時間7,000円〜!!などと謳っている修理方法は、乾燥時間が非常に短いため塗膜の状態が良いとは言えないでしょう。

※下記のリンクでガソリンスタンドで行う板金塗装について詳しく解説しています。

https://diy-paint.com/archives/357

部品の入庫に時間がかかる

自動車の新車登録から8年で製造廃止、15年で在庫を確保しなくなります。

一般的には新車から15年ほどは新品部品の流通に困ることはありませんので、それ以降の部品に関しては受注生産などで対応する場合もあります。

受注生産になれば、数週間かかることは当たり前で、長ければ1ヶ月や2ヶ月待たされることも珍しくないでしょう。

反対に、新車が販売されたばかりの車も部品の流通が少なくなる傾向にあります。

ディーラーは売り出しに必死ですので、工場ではひたすら新車を作り続けます。

補給部品の製造はほどほどになってしまいますので、新しすぎる車でも部品の供給が遅れてしまうでしょう。

各工程ごとに必要な時間

自動車の板金塗装にかかる工数は「自験センター」と呼ばれる企業で全て算出されています。

  • この車のバンパーを外す時間は15分です。
  • この車のドアを外す時間、付ける時間を合わせて1時間です。
  • 屋根を塗装するのにかかる時間は40分です。

このように、全てに決められた時間があり、車種によってバラバラですから一概に何分とは決められません。

しかし、見積もりの金額や損傷具合によってはある程度の算出は可能です。

修理代が100万円前後

車によっては廃車になる可能生すらあります。

エンジンを降ろすほどの損傷であったり、屋根が潰れてしまうなどの大きな損傷です。

エアバッグが開くだけでも100万円と言われていますから、損傷+エアバッグが開いてしまえば150万円はすぐに超えてしまいます。

この場合、最低でも2週間程度の時間がかかると思ってください。

最低でも2週間なので、部品待ちがあれば1ヶ月ということも考えられます。

さらに、板金工場は1つの車だけを修理しているわけではありませんので、順番待ちということも考えられるでしょう。

全てを加味して、およそ1ヶ月程度の修理と考えてください。

修理費用が60万円〜90万円

こちらも同様に1ヶ月程度です。

先ほどの事例よりも損傷は穏やかですが、一般的に見れば大破の部類に入るでしょう。

横転してガラスが割れ、各パネルがベコベコになると、総じてこの程度の見積もりが出されます。

この作業も100万円の作業も基本的には複数人で行います。

あまりにも時間がかかるようであれば人手を増やして作業を進めていきますので、どちらも1ヶ月程度との修理期間となるでしょう。

修理代が30万円〜60万円

フロント部が大破し、ラジエーターなどが押されてしまったような事故です。

自走は不可能なことが大半ですので、そのまま修理工場へ持ち込まれる場合が多いでしょう。

このような事故の修理にかかる時間は、1週間〜2週間です。

最短でも4日程度かかると思って良いでしょう。

フロント部が押されてしまっているので、部品を交換するだけではなく、押されて入っている箇所を修正していかなければなりません。

この作業におよそ1日程度は要しますので、最短でも4日ほどです。

修理代が10万円〜30万円

パネルのみの交換や側面のガリ傷などが該当します。

よくある左後ろのタイヤ前の巻き込み損傷で8万円前後ですので、これよりも若干大きな被害の事故です。

この場合はおよそ4日程度。

最短でも3日でしょう。

ヘッドライトは部品代だけでも10万円以上することもありますので、見た目の損傷よりも高額になる場合が多いでしょう。

修理代が5万円〜10万円

先ほどの巻き込みやバンパーとフェンダーの損傷などではこのくらいの金額になります。

最も多い事故で、自損事故である場合が多く、ほとんどの人は保険を使わずに現金での支払いとなるでしょう。

走行に支障がないためか、傷付いたまま乗り続けている人を多く見掛けます。

傷が付いたまま乗り続けていれば、鉄板は錆びてボロボロになってしまいます。

塗装は剥がれ落ち、鉄板も剥がれ落ちて雨の日には車内に水溜まりができるほどになってしまいます。

錆止めは数百円でできますし、自分でやっても数分で終わります。

錆びてしまう前に簡単な処置だけでもしておきましょう。

※下記に簡単に出来るサビ対策の記事があります。

https://diy-paint.com/archives/398

https://diy-paint.com/archives/885

https://diy-paint.com/archives/886

https://diy-paint.com/archives/919