車にクリアを塗装しなければどうなるのか?プロが解説するクリアの重要性と対処法

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クリアは外観を保護する役割があり、クリアを塗装しなければ塗膜の劣化スピードが極端に速くなります。

白や赤、黄色などでクリアを塗装しないこともありますが、どのような場合にクリアを塗装しないのか?

また、クリアを塗装しなければ塗膜はどのように変化していくのかを検証します。

チョーキング現象が起こる

塗装が粉を吹いたように、濡れたタオルで拭くだけでタオルに色が付いてしまう現象を「チョーキング」と呼びます。

現在の新車塗装ではベースコートが水性塗料なので、ほとんどの車にクリアが塗装されているので、ここ最近の車では起こりにくい現象です。

しかし、板金塗装で修理をした場合などに稀に見られますが、安く直してもらおうとクリア工程を省いたりすることで、数ヶ月後には粉を吹いたように艶消しの色になってしまいます。

このチョーキング現象は、商用車やトラックなどの白色でよく見かけますが、これは車両価格を下げるためにクリア工程を省略しているためです。

チョーキング現象が起こってしまった場合の対策

ワックスなどを施行しても、艶消しの上へ艶出し剤を塗るだけなので、クリアのような輝きや塗装直後の艶は絶対に出てきません。

艶消しなのに艶があるように見える。でもやっぱり艶消し。

伝わりづらいですが、本当にこのまんまです。

ではどうするか。

ポリッシャーを使ってコンパウンドで磨く

これ以外に解決方法はありません。

塗装面にコーティングするのではなく、チョーキングが起こった塗装表面を削る作業です。

これによって塗装表面の粉を除去されて艶が復活するという原理です。

ウエスにコンパウンドの手磨きでも艶は出てきますが、ドア一枚磨くのに1時間以上かかりますので間違いなく心が折れるでしょう。

艶消しシルバーの場合

カスタムカーなどで艶消しのシルバーを見かけることがありますが、あれは艶消しのクリアを塗装しています。

本来、シルバー塗料は艶消しですが、クリアを塗装しなければ塗装はすぐに劣化してしまいます。

これを防ぐためにクリアを塗装して艶消しのシルバーを演出しているのです。

さて、本題はクリアを塗装していない場合のシルバーです。

シルバーと言っても見た目がシルバー色の車だけではなく、塗料にメタリックが入っていればシルバーと定義付けて良いでしょう。

メタリック粒子は一円玉のような形状をしており、この一円玉が反射することでキラキラと見える特徴があります。

メタリックの上へクリアを塗装し、透明な膜を形成することでメタリックが立ち、綺麗に反射してくれるのです。

クリアを塗装しなければ艶消しのままでメタリックは反射しません(反射しているように見えない)ので、ただのグレーのように見えるでしょう。

この状態で艶を出そうと磨いても、メタリックの粒子が削れて黒い粉が落ちてきます。

艶は出ますが、粒子が丸くなり反射することもなくなるので、まるで色の違う塗料のように変色してしまいます。

メタリックを磨くことは絶対に避けて、クリア塗装を必ず行うようにしましょう。

なぜメタリックは色が変わって白は変わらないのか?

  • メタリックは粒子が入っていて反射することでキラキラしている。
  • 白色はメタリックが入っていないので、どれだけ磨いても同じ白色。

簡単に説明するとこのようになります。

白限定ではなく、黒でも黄色でも赤でも緑でもなんでも良いです。

ソリッドカラーと呼ばれる、メタリックやパール、フレークの粒子が入っていない塗料であれば全て共通です。

粉が拭いてチョーキング現象が起こってしまった塗装を簡単に綺麗に出来るのは、ソリッド限定です。

クリアを塗装していないメタリックを磨いても、色が変わるだけで綺麗にはなりません。

メタリックはもう一度塗り直さなければ絶対に綺麗になりませんので、必ず覚えておいてください。